コンタクトレンズ装用中にMRI検査は大丈夫? 意外なリスクと安全のための準備


「明日、MRI検査を受けるんだけど、コンタクトレンズはつけたままでいいのかな?」

そんな疑問を抱えている方、実はとても多いんです。普段使い慣れているコンタクトレンズだからこそ、ついそのまま検査を受けてしまおうかと考えてしまうかもしれませんね。しかし、MRI検査では、身につけているものによっては思わぬ危険が潜んでいる可能性があります。

この記事では、コンタクトレンズを装用したままMRI検査を受けることの潜在的なリスクや、なぜ医療機関が「外してください」と指示するのか、その理由を詳しく解説します。さらに、安全に検査を受けるための準備と、知っておきたい注意点までご紹介。MRI検査を控えている方はもちろん、コンタクトレンズユーザー全員に知ってほしい大切な情報です。


MRI検査ってどんな検査? なぜ「金属」がNGなの?

MRI(磁気共鳴画像診断装置)は、強力な磁石と電波を使って体内の様子を画像化する検査です。X線を使用するレントゲンやCTとは異なり、放射線による被ばくの心配がないのが特徴です。

しかし、MRI検査室は非常に強い磁場が発生しています。この強力な磁場が、金属に以下のような影響を与える可能性があります。

  1. 発熱(熱傷): 金属は磁場に反応して熱を帯びることがあります。これが原因で、皮膚にやけどを負ってしまうリスクがあります。

  2. 引き寄せ: 磁性体(磁石に引き寄せられる性質を持つ物質)の金属は、MRI装置に強く引き寄せられ、機器の破損や、患者さん自身への衝突といった重大な事故につながる危険性があります。

  3. 画像への影響: 金属があると、その部分の画像が乱れてしまい、診断の妨げになることがあります。

これらの理由から、MRI検査では、身につけている金属製品(時計、指輪、ネックレス、ヘアピンなど)や、体内の金属(ペースメーカー、人工関節の一部など)をすべて外すよう指示されるのです。


コンタクトレンズとMRI検査の意外な関係性

では、一見金属とは無関係に思えるコンタクトレンズは、なぜMRI検査で問題になるのでしょうか?

カラーコンタクトレンズは特に注意が必要!

一般的な透明なコンタクトレンズであれば、基本的には金属成分は含まれていません。しかし、近年普及しているカラーコンタクトレンズ(カラコン)やサークルレンズは、製品によっては着色部分に酸化鉄や酸化チタンといった金属成分が使用されている場合があります。

これらの金属成分がMRIの強力な磁場に反応すると、以下のようなリスクが考えられます。

  • 発熱・やけど: レンズに微量の金属が含まれている場合、MRIの磁場によって熱を帯び、角膜や眼球にやけどを負う可能性があります。これは非常にデリケートな目の組織にとって重大なダメージとなる危険性があります。

  • 画像への影響: 金属成分が**画像の乱れ(アーチファクト)**を引き起こし、正確な診断の妨げになることがあります。特に、頭部や顔面のMRI検査では影響が出やすいです。

  • レンズの変形・破損: 強い磁場の影響で、レンズ自体が変形したり、破損したりする可能性もゼロではありません。

透明なコンタクトレンズでも外すのが推奨される理由

透明なコンタクトレンズには基本的に金属は含まれていませんが、それでも多くの医療機関では外すよう指示されます。その主な理由は以下の通りです。

  • 目の乾燥・不快感: MRI検査は、通常15分から1時間程度、じっと横になった状態で受けることが多く、その間はまばたきが減り、目が乾燥しやすくなります。コンタクトレンズを装用したままだと、目の乾燥がさらに進み、検査中に強い不快感や痛みを覚える可能性があります。

  • 紛失のリスク: 検査中に寝てしまったり、無意識に触ってしまったりして、レンズが外れてしまうことがあります。MRI検査室は非常に暗く、狭い空間なので、外れたレンズを見つけるのは非常に困難です。高価なレンズを紛失してしまうリスクも考慮されます。

  • 万が一の緊急対応: 検査中に体調が悪くなった場合など、緊急時にレンズを外す手間がかかると、迅速な対応の妨げになる可能性があります。

  • 医療機関の方針: 上記のような潜在的なリスクや手間を考慮し、安全を最優先するために、一律で「コンタクトレンズは外してください」という方針を定めている医療機関がほとんどです。


安全なMRI検査のために! 事前の準備と注意点

MRI検査を受ける際は、自分の安全と正確な検査のために、以下の点に注意して準備をしましょう。

1. コンタクトレンズは必ず外す!

  • 検査当日はメガネで来院する: これが最も確実で安全な方法です。

  • コンタクトケースと保存液を持参する: もしメガネがない、またはどうしてもコンタクトレンズで来院したい場合は、検査前に外せるよう、必ずコンタクトケースと保存液を持参しましょう。医療機関によっては、これらを用意してくれている場合もありますが、持参が安心です。

  • 使い捨てレンズなら予備を持参: 検査後に新しいレンズを装用できるよう、予備の使い捨てレンズを持参するのも良いでしょう。

2. 検査前の問診票は正直に記入する

  • 検査前に記入する問診票には、金属インプラントの有無や、タトゥー、化粧品の有無など、詳しく質問される項目があります。これらの質問には正直に、漏れなく記入しましょう。

3. その他、MRI検査で注意すべきこと

  • 化粧品: ラメ入りのアイシャドウやマスカラ、アイラインなどには金属成分が含まれていることがあるため、検査前には必ず落として行きましょう。

  • 湿布や貼り薬: 湿布やニコチンパッチなどの貼り薬も、金属を含んでいる場合があり、発熱ややけどの原因になることがあります。検査前に剥がすよう指示されます。

  • 補聴器、時計、携帯電話: これらは磁力によって故障したり、画像に影響が出たりするため、検査室には持ち込めません

  • ヒートテックなどの吸湿発熱素材の衣類: 汗を吸い込むことで湿り、磁場の中で誘導電流が流れやすくなり、やけどのリスクが指摘されています。検査着に着替えるのが最も安全です。

  • タトゥーやアートメイク: インクに金属成分が含まれている場合、発熱やかゆみを引き起こす可能性があります。事前に医療機関に伝えましょう。

分からないことがあれば、遠慮なく検査担当の技師さんや医師に質問してください。

まとめ:安全第一! 事前の準備で安心して検査を受けよう

MRI検査は、私たちの体の中を詳しく調べるための非常に有用な検査ですが、その強力な磁場ゆえに、いくつかの注意点があります。特にコンタクトレンズ、中でもカラーコンタクトレンズは、金属成分による発熱のリスクがあるため、必ず外して検査に臨みましょう。

  • カラーコンタクトレンズは金属成分の可能性があり危険。

  • 透明コンタクトレンズも乾燥・紛失・緊急対応のリスクがあるため、外すのが推奨。

  • 検査当日はメガネでの来院がベスト。

  • コンタクトケース・保存液の持参、化粧品のオフなど、事前準備を怠らない。

あなたの安全と、検査の正確性を確保するために、医療機関の指示にしっかり従い、安心してMRI検査を受けてくださいね!

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